
格安スマホ事業への参入を発表したときの楽天の三木谷浩史氏。19年に提供する携帯電話事業でも意欲的な戦略を描く=2014年10月【拡大】
一方、25年までに最大6000億円を投資する設備投資計画については、既に東京電力や関西電力、中部電力の鉄塔や電柱を借りて基地局を設置する契約を締結している。都市部では、オフィスビルなどの高層建築物に小型基地局を設置することでコストを削減する。当初は人口が多く、契約者数も増やしやすい都市部に集中して基地局を設置し、電波をつながりやすくする。
三木谷浩史会長兼社長は2月の決算会見で、人工知能(AI)を活用することなどで「今までにないような効率的な基地局のネットワークを引ける」と述べ、設備投資計画に自信を示していた。
後発・高効率が強み
三木谷氏は29日、東京都内で開かれた株主総会に出席し、携帯電話事業への参入について「楽天の歴史的な転換点だ」と述べた。基地局などの設備投資についても、携帯大手3社が対応する必要がある第3世代(3G)移動通信方式などの古い通信設備の整備が不要なことなど、“後発のメリット”も強調したという。
さらに、ポイント還元率が高い楽天のクレジットカード事業について「オペレーション効率がいい」(三木谷氏)と発言。このノウハウを生かし、携帯電話事業でも利用者の低料金ニーズに応えたい考えだ。(大坪玲央、西岡瑞穂)
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■楽天の携帯電話事業のポイント
・月額約4000円で通信サービスを提供
・3、4年で数百万人の利用者を集め黒字化を達成
・都市部ではビルなどを利用。コストを節約して基地局設置
・動画配信などグループの各サービスと連携して割引