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法改正で「ハーブ入り」も解禁 過去最悪のビールに“新商品”が相次ぐワケ (4/4ページ)

 消費者の価値観の変化を背景に、「大量生産・大量販売」(マスプロ・マスセールス)の時代は終わりつつある。実際、ビールで国内トップを独走するスーパードライの販売数量は、17年は前年を2.1%下回る9497万ケースと29年ぶりに1億ケースを割り込んだ。それだけに、縮む市場を埋めるきっかけとなり得る定義変更への期待感は募る。しかし、個性派ビールはニッチ市場を取り込む商品だ。メガブランドの落ち込みを補える保証はない。

 定義変更は確かにビールに商品開発の自由度を与え、新たな消費者を引きつける材料にはなる。ただ、商品の多様性を発信する目先効果だけでは、すぐにしぼんでしまうだろう。ビール大手にとり、ぬか喜びに終わらないためにも、各社の取り組みの本気度が試される。

 (経済ジャーナリスト 水月 仁史)(PRESIDENT Online)

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