三菱UFJ銀行は3日、フィリピン・マニラに、アジア太平洋地域の拠点が担っている外国への送金などの事務を集約する「グローバルオペレーションセンター」を設立した。業務効率化が狙いで、海外事務を一元化したセンターの設立は邦銀初という。
同日の開所式で三毛兼承頭取は「(英語を話せる)優秀な人材や強固な経済基盤など、ビジネスの条件が整っている」と述べ、6カ国、12都市の候補地の中からマニラを選んだと明かした。
外国為替やデリバティブ(金融派生商品)の取引なども集約する。8月にシンガポール支店の事務を引き継ぎ、来年はオーストラリア・シドニー支店や台湾・台北支店などからも引き受ける。約50人で業務を始め、2024年ごろには300人態勢への拡大を見込む。
事務をマニラに集約させ、他の拠点で生じた余剰人員を営業などに充て、サービスの向上を図る考えだ。
吉川英一副頭取は「危機管理もしやすくなる」と話す。今後、インドや香港、ベトナムの拠点の事務もマニラに集約させたい考えだ。(マニラ 共同)