この効果は徐々に業績に表れ、2011年12月期には営業黒字を計上できるまでに改善したが、多額の借入金の削減は遅々として進まなかった。
このため、2014年10月に神奈川県中小企業再生支援協議会の支援を得て、金融機関から金利引下げやリスケの支援を受けた。一方で、同社はさらなる経費削減を実施し、最終利益も黒字を計上できるまでになった。だが、最大の課題だった金融債務の圧縮はできず、返済猶予も限界にきていた。
こうした状況から、支援協議会はエコー商事に最終提案として「第二会社方式」による再建案を提示したが、エコー商事はあくまでも自主再建にこだわった。
背景には、板前を中心に従業員との信頼関係が非常に厚く、以前に会社の買収話が浮上した際も、強い反対を示したことがあったからだ。柏木社長は、再建には社員の人心掌握が最重要と考えており、支援協議会からの再建案は従業員の思いに対峙し、とうてい受け入れることはできなかった。
多額の借入金を削減するメドが立たず、苦境に陥っていたエコー商事に、追い打ちを掛けるように、立場店(横浜市泉区)が2017年1月に大家との契約満了で閉店することになった。旗艦店として全社で最も売上が大きかった同店の閉鎖は、自主再建のバックボーンを失うことを意味した。
◆「倒産」の烙印が客足に重大な影響
2017年12月期の売上高は約17億円で、営業利益は864万円の黒字を計上していた。これに対し、支払利息は2659万円に達し、利益償還できる状況になく、経常利益は357万円の赤字だった。