
増上寺と東京タワー【拡大】
近年の12年ロンドン、16年リオデジャネイロ大会は、運営、警備への配慮から周回コースで実施された。
東京のコースは、毎年3万5000人以上のランナーが走る東京マラソンと重なる部分が少なくない。培ったノウハウの生かしどころだ。
だからこそ国際陸上連盟(IAAF)が「東京を象徴する場所をコースに反映させよ」と繰り返し要請した。「マラソンが開催都市に与えた好影響」という実績を誇りたいのである。
みずほ総合研究所は、17年東京マラソンの経済波及効果を東京都は約166億円、日本国内に広げると約284億円と試算する。20年東京大会のマラソンはどれほどの波及効果をもたらすだろう。
前回、1964年東京大会のマラソンでは国立競技場から西へ、ひたすら甲州街道を走り、調布の武蔵野の森、味の素スタジアム付近を折り返した。あのころ、東京の街は西に西に延びていた。やがて東京都庁が有楽町から新宿に移り、副都心開発など、都の西側に比重が移るきっかけとなった。
成熟した現在の東京は住宅地として発展した西部地域を背景に、東の臨海部に軸足を移しつつある。マラソンコースは東西の中間、歴史と伝統の街並みを走る。どんな化学反応を起こすか、これも期待の一つだ。