1958(昭和33)年、その発想から“世界初”の抹茶入りソフト「グリーンソフト」が生み出された。60年にはそんなグリーンソフトに加え、明石焼きや中華そばを気軽に味わえる飲食店を事業化して、「グリーンコーナー」の1号店を創業した。
さらに、数多くラーメン店が並ぶ和歌山で「1人でラーメンを食べに行きたい」という女性客や従業員の声を受け、自身もラーメン好きだったことから、新しいラーメンの開発にも取りかかった。試行錯誤を経た上で完成したのが、鶏ガラや豚骨などがベースのあっさりとした味わいで、スープのうま味を吸った山盛りの天かすが魅力の「てんかけラーメン」だ。豚骨しょうゆの「和歌山ラーメン」とは異なる味わいは、瞬く間に人気を集め、グリーンソフトと並ぶグリーンコーナーの人気商品に成長した。
事業を手堅く拡大
前社長が考案した商品は、玉林園の名前を全国に浸透させるきっかけとなった。
しかし、会社を継続させるにはユニークな発想だけでは成り立たない。林和宏社長は「ヒット商品を開発したからといって安泰ではない。さらに枝葉を広げなくてはならない」と話す。
実は、グリーンコーナーの売り上げは全体の10%程度で、大半は大手レストランやスーパーなどでのデザート製造事業という。社長就任以降、さまざまな事業を手堅く拡大し、当初自社だけで販売していたグリーンソフトの販路も次第に広がり、今ではコンビニにも並ぶ。グリーンソフトの開発で培ったデザート作りの技術を磨き、抹茶を使ったデザートの製造・販売からチョコレートやパッションフルーツなどを使ったデザートも手がける。