
全通が入居するビル【拡大】
加盟店のための組織という趣旨で設立された全通は、いつしか不振業者の救済センターになっていた。発足時の呪縛から逃れられないまま、結局は自らの首を締め、300社以上の債権者を巻き込む倒産に追い込まれた。
残された加盟店への影響は大きい。全通という寄るべき大樹を失った加盟店は、新たな仕入ルートの開拓が必要だ。体力の乏しい中小業者には死活問題だ。中には廃業の選択も現実味を帯びるギフト業者も出てくるだろう。
ギフト市場が大きく変貌し、変化スピードも著しい。全通の倒産は従来型のギフト販売業者に暗い影を落とし、その波紋は今も広がっている。
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《東京商工リサーチ特別レポート》大手信用調査会社の東京商工リサーチが、「いますぐ役立つ最新ビジネス情報」として、注目の業界や企業をテーマに取材し独自の視点に立った分析をまとめた特別レポート。随時掲載します。