ビール類上期シェア、キリン独り勝ち 首位アサヒに迫る 出荷量は6年連続減少 (1/2ページ)


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  • コンビニの売り場に並ぶ各社のビール=東京都立川市(柳原一哉撮影)

 ビール大手5社が11日発表した平成30年上期(1~6月)のビール類(ビール、発泡酒、第3のビール)の課税出荷量は前年同期比3.6%減の1億8337万ケース(1ケースは大瓶20本換算)だった。上期としては6年連続の減少で、統計を開始した平成4年以来、最低。酒の好みの多様化が進んだ上、業務用商品の値上げも影響した。

 ビール離れが続く中、今春、各社が実施した業務用ビールの値上げで市場縮小に歯止めがかからなくなった。値上げの影響で酒類別ではビールが6.3%減。これに対し、消費者の節約志向などで、第3のビールは1.9%増と5年ぶりにプラスに転じた。

 メーカー別ではアサヒビールが8.4%減、サントリービールが1.2%減、サッポロビールが9.5%減となった一方、キリンビールが3.3%増と独り勝ち。第3のビールの新商品「本麒麟」と「のどごしストロング」が好調だった。

 各社の発表に基づくシェアでは、首位のアサヒが37.6%で1.9ポイント低下。一方、2位のキリンは34.0%と2.3ポイント伸ばした。昨年は7.8ポイントだった両社のシェア差は3.6ポイントまで接近し今後、シェア争いが激化しそうだ。

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