T&Dホールディングス傘下の太陽生命はRPAで従業員の事務作業時間を年間延べ1万時間以上削減をできたため、新たなサービスを創出した。それまで事務を担っていた余剰人員で、けがや病気で動けない人の家に訪問し、代わりに書類を書くなどの手続きをする「かけつけ隊サービス」を組織。28年の開始から5月末までにかけつけ隊の出動回数は計5万件を超えた。同社は「機械にできる業務を、人間にしかできないサービスに代えた」と胸を張る。
RPAに詳しい野村総合研究所の上級コンサルタント、福原英晃氏によると一定のルールに基づいた定型的な仕事が多い金融業界はRPAとの親和性が高く、28年ごろから広まった。現在は他業種の大手も採用しつつある。「中堅・中小企業でも間違いなく普及すると思う。生産人口の減少で、RPAを『導入せざるをえない』状況になり、10年後には当たり前になっているかもしれない」と分析する。
ただ、やみくもな導入はロボットが“野生化”するリスクをはらむと、福原氏は指摘する。ロボットが増えると、どうしても管理が煩雑になりやすい。担当者が異動するなどして保守を怠ると、誰の管理下にもない、何の作業をしているのか実態が分からない「野良ロボット」がはびこる可能性がある。