東芝メモリ、岩手新工場を起工 迫る中国、勝ち残りへ1兆円投資 (1/2ページ)

東芝メモリ新工場の建設現場。三重県の四日市工場に続く第2の生産拠点となる=24日、岩手県北上市(山沢義徳撮影)
東芝メモリ新工場の建設現場。三重県の四日市工場に続く第2の生産拠点となる=24日、岩手県北上市(山沢義徳撮影)【拡大】

  • 新工場の起工式で今後の経営戦略を説明する東芝メモリの成毛康雄社長=24日、岩手県北上市(山沢義徳撮影)

 半導体大手の東芝メモリは24日、NAND型フラッシュメモリーの新工場を岩手県北上市で起工した。同社が6月に東芝グループから独立して以来、初めての大型投資。四日市工場(三重県四日市市)に続く第2の生産拠点として約1兆円を投じ、増加するデータセンター向け需要などを取り込む構えだ。(山沢義徳)

 「東芝本体を離れて2カ月、経営判断のメリハリを付けられるようになった」

 起工式後の記者会見で、成毛康雄社長は晴れやかな表情を見せた。北上工場は建屋面積4万平方メートル、5階建て。人工知能(AI)を活用した生産システムも導入し、2年後の量産開始後は1千人余りが働く。

 技術開発拠点でもある四日市では6番目の製造棟が稼働し、もう用地の余裕がない。災害への備えも念頭に、今後の増産投資は岩手を中心に進めるという。

 フラッシュメモリーの需要は、長期的な拡大が確実視されている。中でも引き合いが強いのは、ハードディスクより高速・省電力でデータを転送できる外部記憶装置「SSD」向けだ。AIや自動運転の広がりを背景に、データセンター事業者の多くがSSDへの切り替えを急いでいる。

 こうした需要をつかむため、東芝メモリは米カリフォルニアに拠点を設け、同国に集積するデータセンター事業者への対応力向上に注力。技術開発面では、記憶素子を立体的に重ねてメモリー容量を増やす「多層化技術」に磨きをかけ、世界シェア首位の韓国サムスン電子としのぎを削る。

続きを読む