フェーン現象で酷暑、新潟の経済に明暗 ビアガーデン盛況、コメ大打撃 (2/2ページ)

来店客が後を絶たない家電量販店エアコン売り場=7月31日、新潟市中央区のヨドバシカメラマルチメディア新潟駅前店(太田泰撮影)
来店客が後を絶たない家電量販店エアコン売り場=7月31日、新潟市中央区のヨドバシカメラマルチメディア新潟駅前店(太田泰撮影)【拡大】

 東北電力によると、東北地方が梅雨明けした7月14日以降の最大需要電力は、同月20日午後3時時点で、本県と東北6県を合わせて1339万キロワットに到達。昨夏で最も高かった数値よりも約3%高く、平成28年の電力小売り全面自由化以降では夏の最高値を更新した。

 一方、コシヒカリの生産地として名高い魚沼市では、猛暑と水不足が農家に深刻な打撃を与えている。県魚沼地域振興局によると、猛暑によってコメの生育が早まり、品質低下が懸念されている。また、少雨の影響で川が渇水状態となり、各農家は消雪パイプから水を田んぼにひくなど工夫を凝らしている。

 長岡市宮本東方町の国営越後丘陵公園では、好天が続いたにも関わらず、21~30日の入園者数が昨年同時期と比べ約6%減少した。同園では「熱中症を懸念して、親子で遊びに訪れる人の姿が少ない」と分析している。

 さらに、カピバラや羊、犬など計約70頭の動物を飼育している新潟市中央区の動物ふれあいセンターでは、ミストシャワーや大型の扇風機をフル稼働し、動物をねぎらっている。31日には暑さに弱いアルパカに飼育員がホースを使って水をかけた。