JR貨物は、倉敷駅から伯備線や山陰線、山口線を経由し新山口駅に至る区間で貨物列車を走らせる「代替ルート」も検討しているが、非電化区間があるため既存車両をそのまま使えない。走行できるディーゼル機関車の予備は10両ほどで、「他の線区に影響を出すわけにもいかず、予備車両を運用しても現在と輸送能力がほとんど変わらない」(担当者)という。
線路設備が貨物列車の重量に耐えられるかの確認や運転士の訓練も必要で、JR貨物の担当者は「山陽線の早期復旧を祈るほかない状況だ」と話している。
運休長期化する中国地方のローカル線 「廃線止めて」沿線住民からは懸念も
西日本豪雨によって発生した鉄道網の寸断。JR西日本によると中国地方の在来線は今も7線8区間で運休が続いている。沿線住民が抱えるのは「豪雨を機に廃線になるのでは」という懸念だ。実際、過去には災害を機に赤字路線が廃線になったケースもあり、多くの人々が不安を募らせている。
「このまま列車がなくなれば、世の中から取り残されてしまう感じがする」
福塩(ふくえん)線と芸備線の2路線が通る広島県三次(みよし)市のJR三次駅前で代替輸送のバスを待っていた同市内の主婦、森野幸美さん(67)は不安そうに話した。芸備線三次-備後落合(広島県庄原市)間と福塩線塩町(しおまち)(三次市)-府中(同県府中市)間の再開は来年1~3月の見込み。橋が流失した芸備線三次-狩留家(かるが)(広島市安佐北区)間も再開まで少なくとも1年以上かかる見通しだ。