サバ缶の人気沸騰、生産数量でツナ缶しのぐ 健康志向が追い風 (2/2ページ)

スーパーの売り場に所狭しと並ぶ缶詰。サバ缶の売り上げが好調だ=横浜市(柳原一哉撮影)
スーパーの売り場に所狭しと並ぶ缶詰。サバ缶の売り上げが好調だ=横浜市(柳原一哉撮影)【拡大】

 一方、各社が頭を痛めるのは原料価格の高騰だ。農林水産省の統計では、サバの漁獲量はこの数年、むしろ増加傾向だが、「サバ缶需要の拡大や輸出向け冷凍サバが増加したことで価格が上昇した」(マルハニチロ)という。

 このため販売好調の半面で値上げが不可避となり、マルハニチロは9月1日、33品ものラインアップについて平均約10%の値上げを実施する。日水も一部商品を値上げした。

 値上げを招くほどのブームの背景にあるのは消費者の健康志向だ。サバなど青魚にはエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)が豊富に含まれ、認知症や動脈硬化の予防効果がある。「テレビで効能が繰り返し紹介され中高年の消費者がこぞって買いに走った」(メーカー広報)

 このため日水は、高血圧を気にかける中高年向けの減塩タイプを発売し、健康シフトを強化。極洋もサバ同様の健康効果があるイワシの缶詰の新商品を投入した。洋風味付けという新機軸が受け、30年1~7月期の販売数量が前年同期比23%増と市場の評価を獲得している。(柳原一哉)