「世界に無二のものを」
三菱鉛筆は1887(明治20)年、東京の内藤新宿(現在の新宿区内藤町)で、眞崎鉛筆製造所として創業した。現在の社名の「三菱」は、創業者、眞崎仁六の家紋である「三鱗(みつうろこ)」からとったもので、三菱グループとは一切関わりがない。
眞崎が大量生産に成功した鉛筆は、1901年に当時の逓信省(現総務省)が採用。これを記念し、三菱のマークを03年に商標登録した。三菱財閥よりも、10年も前のことだった。
三菱鉛筆は、外国製に劣らない高級鉛筆の代名詞として国内市場に浸透すると、大正に入って世界中に輸出されるようになった。
1958年には高級鉛筆「uni(ユニ)」を発表し、独特のエビ茶とワインレッドをかけ合わせた色柄の鉛筆は、60年にわたるロングセラー商品として定着した。「ユニ」はユニークからとったもので、「『世界に無二のもの』をという当時の開発者の心意気を表しています」(諏訪さん)という。
同社はユニ発売の翌年、ボールペンの製造を開始する。インクから、「チップ」と呼ばれるペン先の設計まで徹底した商品開発を行い、さまざまなタイプのボールペンを世に送り出してきた。