「最強のメーンバンク」は? 全国150万社徹底調査 地銀の強さ光るが…再編加速か (2/5ページ)

 公正取引委員会の審査が続いていたが、融資先を他行へ借り換え、圧倒的なシェアを引き下げることで、ふくおかFGと十八銀行の統合が前へ進んだと報道され、再び動き出した。

 マイナス金利と企業向け貸出の伸び悩みで、金融機関は厳しい低金利競争の渦中にある。そこに人口減少が加わり、店舗削減などのリストラ策が加速している。

 経営統合や再編が動き出す中、これまでのシェア競争から抜け出し、金融仲介機能の発揮や目利き力による収益性の向上が生き残りへの課題になっている。

◆銀行は三菱UFJ、信金は京都中央、信組は茨城がトップ

 銀行は、三菱UFJ銀行が12万3771社でトップ。次いで、三井住友銀行の9万5152社、みずほ銀行の7万7887社とメガバンクが圧倒した。メガバンク以外では、第2地銀の北洋銀行が2万5394社で5位、次いで6位に千葉銀行の2万2189社、7位に福岡銀行の2万431社の順。

金融グループのメーンバンク社数ランキング

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 信用金庫は、京都中央信金が8016社でトップを守った。次いで、多摩信金の6509社、大阪シティ信金6366社、尼崎信金6046社、埼玉縣信金6009社と続く。

 信用組合は、茨城県信組が2958社でトップを維持。次いで、新潟縣信組が1267社、3位に山梨県民信組が1258社で入った。

 メーンバンクごとに取引先企業の増収増益率(ランキングはメーンバンク取引社数が300社以上の金融機関を対象に集計)を取材、分析した。直近3期(2015年1-12月期、2016年1-12月期、2017年1-12月期)の売上高、利益が判明した企業数を分母に、増収増益の企業数を分子として増収増益率を算出した。

「取引先を育てる」九州勢