空飛ぶ車、開発競争が激化 「低コスト移動革命」急展開 (1/3ページ)

 SF映画さながらに空中を自由に移動する「空飛ぶ車」をめぐり、2020年代の成長産業と見込む各国の開発競争が熱を帯びてきた。欧米の大手企業やベンチャーに続き、日本でも官民協議会がこのほど始動。安全面など克服すべき課題は多いが、速くて安い夢の乗り物として災害救助やタクシー代わりの活用を想定、未来の暮らしを一変させる可能性がある。

初めて開催された「空飛ぶ車」の実用化に向けた官民協議会=8月29日午後、東京都港区

初めて開催された「空飛ぶ車」の実用化に向けた官民協議会=8月29日午後、東京都港区

 人命救助・過疎地の足

 電動のプロペラを使い、垂直に離着陸して自動運転で飛行する-。空飛ぶ車に明確な定義はまだないが、海や川といった障害を飛び越えて移動する乗り物の全体を指す。実用化されれば陸、海、空の垣根がなくなって「移動革命」が起きると予測する専門家もいる。

 発着場や通信設備は必要だが、道路や橋といった既存のインフラに頼らないため巨額の投資は不要。エンジンで飛ぶヘリコプターに比べて簡素な構造のため機体価格は安く済む。パイロットが乗らず人工知能(AI)で自動運転するメリットを生かせば「運航コストを現在のタクシー並みに抑えられる」(経済産業省)との算段も働く。

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