空飛ぶ車、開発競争が激化 「低コスト移動革命」急展開 (2/3ページ)

 需要が見込まれるのは災害時の人命救助や物資支援だ。一刻を争う場面で、たとえ道路が寸断されていても迅速に人やモノを運ぶ有効な手段となる。

 渋滞が深刻な都市部での活用に加え、過疎地や離島では住民の通勤や通院、買い物時の手軽な足代わりとなる。移動が不便な観光地に旅行客を呼び込むための起爆剤としても期待される。

 自動車や飛行機といった移動手段の技術革新は、その時代時代で経済発展の礎となってきた。近年は無人小型機「ドローン」や自動走行技術の進展が著しい。その応用として、空飛ぶ車の開発競争が世界の大手やベンチャー企業を巻き込んで激しさを増している。

 米配車大手ウーバー・テクノロジーズは「エアタクシー(空のタクシー)」の実用化を計画する。23年にサービスを開始し、25年に世界5都市に拡大。30~35年をめどに12都市以上に広げ、1都市当たり千機以上が1日に数十万人を運ぶ未来図を描く。

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