体内に「ICチップ」、国内も30人以上 解錠や承認、電子決済にも 普及へ環境整備必要 (1/2ページ)

手に埋め込んだICチップで解錠する「お多福ラボ」の浜道崇社長=8月4日、大阪市
手に埋め込んだICチップで解錠する「お多福ラボ」の浜道崇社長=8月4日、大阪市【拡大】

 センサーにかざすだけで解錠や電子承認ができる極小のICチップを手など体内に埋め込む人が国内に出始めた。利用者は30人以上に上るとされ「人間と機械の融合」に向けた第一歩の技術と歓迎するが、日本では医師以外が他人へ埋め込むと医師法に違反するとの指摘がある。電子決済など対応するサービスが増えれば国内でも普及する可能性があり、安全性確保などの議論が求められそうだ。

 フェリカに非対応

 大阪市中央区のIT会社「お多福ラボ」。浜道崇社長(39)が入り口のセンサーに手を近づけると、扉に設置された機器が青く光り「ガチャン」と解錠した。2月に近距離無線通信のチップを人さし指と親指の付け根付近に埋め込んだといい「鍵が要らなくて本当に便利」と笑う。

 チップは直径2ミリ、長さ1センチほどの円筒形で海外の企業が販売。米国ではコピー機の使用や買い物ができるように、希望する従業員の手に埋め込む企業も現れた。スウェーデンでは電車の乗車券の代わりに使えるサービスもある。パスワードを打ち込まずにスマートフォンが使えるなどの利点もあるという。

 ただ日本では近距離無線通信の技術は鉄道の改札などに使われている「FeliCa(フェリカ)」が主流。浜道さんが埋め込んだのは「タイプA」と呼ばれる別のチップで、利用できる国内サービスは限られている。フェリカ対応の体内用チップは普及しておらず、お多福ラボではタイプAの利便性を国内で高めようと、社内手続きの電子承認に使える技術の開発を進めている。

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