【プロジェクト最前線】滞在時間を価値化、タイム イノベーション「新ポイントサービス」 (1/4ページ)

「差別化されたサービスが提供できる」と意気込む佐和田悠葵CEO
「差別化されたサービスが提供できる」と意気込む佐和田悠葵CEO【拡大】

  • 新ポイントサービスを利用すれば、水族館などの来場者に館内をさらに回遊する動機づけを与えることができる(写真と本文は関係ありません)

 加盟店のファンつくる

 買い物をすると金額に応じてたまる「ポイントサービス」が進化を遂げている。さまざまな店舗で使える共通ポイントをはじめ、搭乗距離に応じて付与される航空会社のマイレージなど、生活に密着したサービスとして市場も拡大の一途を続けている。そんな中、店舗などの施設内に滞在した時間をポイントに換えるユニークな新サービスも始まろうとしている。手掛けるのは7月に設立されたIT企業「タイム イノベーション」(本社・シンガポール)。同社の佐和田悠葵(ゆうき)CEO(最高経営責任者)は「お金ではなく利用者が使う時間に価値をつけるのがミソ。ただ単にポイントをためるだけではなく、差別化されたサービスが提供できる」と強調する。同社では、3年後にポイントサービスの日本市場の1割のシェア獲得を目指している。

 長さに応じてメリット

 新サービスは、加盟する飲食、物販、アミューズメントパーク、水族館、パチンコ店といったレジャー施設などを利用した際、店内や施設内に滞在した時間に応じてポイントを付与する仕組み。利用者はたまったポイントを、加盟企業が用意した割引などの特典やサービスで利用できる。

 佐和田氏は「利用者は時間という価値を加盟企業に提供し、一方、加盟企業は利用者の呼び込みや滞在時間の延長を促すことができる。お金を使わなくても滞在してくれるだけで、広告効果などで店舗には大きなメリットがある」と話す。

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