「日本版LLC」設立ラッシュ 節税対策で個人投資家も…本末転倒との声も (2/4ページ)

◆DMMやワーナーの日本法人も

 最近では2018年5月にDMM.comがDMM.comラボを吸収合併し、株式会社から合同会社に組織変更している。同社は、この目的について「意思決定の迅速化、事業推進の効率化を図ること」と説明している。

 さらに大手外資系企業の日本法人であるボーズ(2017年)、ワーナーブラザースジャパン(2016年)も合同会社となる動きがあった。

 2017年の新設法人のうち、「合同会社」は2万7039社で、前年より3412社増加した。増加率(14.4%増)は前年(7.7%増)を6.7ポイント上回った。

 新設法人に占める「合同会社」の構成比は年々上昇し、2013年の13.1%から2017年は20.4%に上昇、2割を超えて新設法人の5社に1社にまで増えている。

◆金融・保険業の伸びが目立つ理由は…

 「合同会社」を産業別でみると、10産業のうち、8産業が前年より増加した。構成比トップは、サービス業他で38.7%を占めた。サービス業他の新設法人は中小・零細企業が中心で、取引相手も一般消費者が多く、会社形態にさほどこだわらないことが要因とみられる。

 業種別でみると、社数トップは不動産業で6024社(構成比22.2%)だった。増加率も前年比34.9%増とトップで、2015年が3738社、2016年が4465社と年々増加している。

 金融・保険業は2016年の前年比20.1%減(959社)から、2017年は同32.4%増(1270社)と大幅に増えた。増加率でも第2位。FX(外国為替証拠金取引)や急騰した仮想通貨で利益を得た個人が節税目的で「合同会社」を設立し、押し上げたことも一因とみられる。

 一方、減少は繊維工業(同7.9%減)、織物・衣服・身の回り品小売業(同1.8%減)などが目立った。

FXや仮想通貨ブームが押し上げ