対策を講じるため同社が本格的な導入を検討しているのがテレワーク。既に在宅勤務制度を導入し、さいたま市にサテライトオフィス(出先拠点)を開設したほか、今回のテレワーク・デイズに参加し、新しい働き方を検証した。
ユニークな形のテレワークを取り入れる企業もある。ソフトウエア開発のインフォテリア(東京都品川区)は最高気温の予想が35度以上の「猛暑日」となった場合、テレワークを実施。スマートフォンを通じて社員に出勤しなくてもよいと通知する。
テレワークの一環として「ワーケーション」という働き方にも注目が集まっている。仕事(ワーク)と休暇(バケーション)を組み合わせた欧米発の造語で、休暇や研修を兼ねてリゾート地に短中期的に滞在し、仕事をすることを指す。
ワーケーション事業に参入したのが三菱地所。和歌山県、同県白浜町との間で進出協定を結び、年内に白浜町にオフィスを開設。入居企業がワーケーションできる環境を構築する。
ワーケーションの受け入れに力を入れる白浜町が設置したオフィスの1区画・約60平方メートルを三菱地所が賃借。内装工事して「南紀白浜ワーケーションオフィス(仮称)」を開設する。同社は研修型や有給消化型といった各種プランを用意し、運営する。同社の吉田淳一社長は「日本の地域産業の発展に貢献するとともに、事業領域を拡大したい」と話している。
テレワーク関連産業の裾野も広がっている。代表事例が同じスペースを複数の利用者が共有する「シェアオフィス」事業だ。