続けて遊べる“遊園地”、渋谷には新ブランド…「施設型VR」、新機軸続々 (2/4ページ)

 「キックウェイ」というVRアトラクションでは、VR空間に見える装置のステップに立ち、下から伸びたハンドルを握ると、空中に伸びたレールの上をそのままの姿勢で進んでいくコースターが始まる。「トロッコラン」では、トロッコに乗ってVR空間を移動していく。いずれも視界の動きに連動して足元の装置やトロッコが振動。風などの効果もあって進んでいる感じを味わえる。

 土管から次々に飛び出して来るモグラをつかんでカゴに入れていく「mogura in VR」、回転する寿司から指定されたネタを掴んで口元へと運ぶ「SUSHI COASTER」などもプレーできる。得点を競い合うようなVRアトラクションでは、同じVR空間でプレーしているメンバー間で声を掛け合い、参加メンバーを募ることができる。時間が来ると終了となり、外へと案内されてVRヘッドセットを外すとそこは幕張メッセの一角。野原や山々が見えた世界ではなくなっている。

 プレイステーションVRやOculus Goのように、家庭で手軽にVRのゲームや映像を楽しめる機器が登場しているが、ハシラスでは、施設型VRによる業界の牽引をビジョンに掲げ、コンシューマー向けVRでは実現できない自由な発想のVRを送りだそうとしている。8月末に横浜市で開催されたゲーム開発者向け会議のCEDEC2018で安藤晃弘社長は、「施設型VRは儲からないと思われているが、実はまだまだ期待されている領域が大きい」と指摘した。「開発されたソフトやハードは実用VRへと転用されていく。施設型の超凄い体験がVRの普及を促す。施設型VRは未来の体験の先取りだ」。そうした考えから投入したのが「オルタランド」だ。

人員面でもメリット