【高論卓説】返礼品「自粛」は逆効果 ふるさと納税を景気対策に活用せよ (1/2ページ)

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 千葉県館山市が「ふるさと納税」の返礼品にしてきたYOSHIKIさんプロデュースの米カリフォルニア産ワインと、さかなクンの関連グッズの扱いを取りやめた。9月11日に野田聖子総務相(当時)が会見し、ふるさと納税の返礼品を「地場産品」に限るよう改めて求めたことに対応した。

 総務省は、返礼品を地場産品に限ることや、調達金額を3割以下に抑えること、金券や資産性の高いものは除外することなどを繰り返し「通知」してきた。それでも、従わない自治体が多くあることから、制度を見直し、従わない自治体を対象から外すことなどを検討する、と大臣が述べていた。

 金丸謙一市長は「市ゆかりの著名人の産品として返礼品にしていたが、総務省に理解してもらえなかったのは非常に残念」と語っていた。館山市は総務省の指導に従ったが、ふるさと納税獲得に向けて創意工夫してきた自治体からは反発の声も多い。特に何をもって「地場産品」とするかについて、明確な基準を設けることは難しく、不満が渦巻いている。

 昨年、全国トップの135億円を集めた大阪府泉佐野市は、副市長がわざわざ東京都内で記者会見を開き、定義があいまいな地場産品の基準を総務省が「一方的に押し付けている」と批判した。泉佐野市はネット通販ばりのウェブサイトを開設。牛肉やコメ、魚介類といった人気の高い全国の名産品を返礼品としてそろえた。これが人気を博して1年前に比べて一気に100億円も「納税」を増やした。

 確かに何が地場商品か、という定義は難しい。地元の工場で部品を作っている外国製タブレットは地場商品ではないと総務省は言うが、地元産の牛でも米国産飼料で育っている。YOSHIKIさんプロデュースのワインにしても、多くの納税者は「カリフォルニア産ワイン」が欲しいわけではなく、YOSHIKIさんというブランドに価値を置いている。地元出身のYOSHIKIさんを地域おこしに使うのがアウトというのは解せない。

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