これに対して、富士フイルムが発表したのは、センサー面積がフルサイズより約7割大きく、より高画質の撮影を可能とする「中判サイズ」のミラーレス機。「GFX」シリーズで来年前半に2機種を発売する。
このうち上位機は想定本体価格が100万~150万円。現在の市販ミラーレスでは5千万画素程度が最高レベルといわれるなか、民生用として世界で初めて1億200万画素という圧倒的な高性能を武器に、プロカメラマンらの需要を取り込みたいという。
高級ミラーレス機の市場は現在、心臓部の画像センサーを自ら製造しているソニーの「α」シリーズが不動の首位に君臨している。
こうした中、自社製の一眼レフとの“共食い”懸念から、出遅れが目立っていたキヤノンとニコンもこの秋、ついに同市場へと参入。両社とも、フルサイズ機向けに新開発したレンズマウント(規格)を採用した。
いずれの規格も内径を大きくし、将来的に高性能レンズを開発していくための設計自由度を高めている。
「デジタル一眼レフカメラで培った知見を結集する」(ニコン)などと、一眼レフの世界二強が巻き返しに向けて、満を持して投入した形だ。