本庶氏「貢献していない」発言に製薬業界から波紋 (1/2ページ)

京都大学の本庶佑特別教授(永田直也撮影)
京都大学の本庶佑特別教授(永田直也撮影)【拡大】

  • 小野薬品工業の相良暁社長=1日、大阪市

 ノーベル医学・生理学賞の受賞が決定した本庶佑(ほんじょ・たすく)京都大学特別教授の発言が、製薬業界に波紋を広げている。受賞直後の会見で、がんの画期的免疫治療薬「オプジーボ」を製造販売する小野薬品工業に対して「研究に貢献していない」と発言したからだ。研究機関で生まれた革新的な基礎研究を製薬企業が医薬品として実用化するというスタイルは、世界屈指の創薬国である日本で長く行われてきた手法。業界からは「残念だ」「協力し合わなければならないのに」といった声がもれる。

 「会社の名誉のためにも、研究に貢献したことははっきり申し上げたい」

 小野薬品の相良暁社長は10月、産経新聞のインタビューにこう話した。京大とは研究への貢献に関する覚書も交わしているといい、「特許出願や研究への費用的なサポートを行い、患者さんに薬を届けるという役割を担ってきた」と強調する。

 関西の中堅製薬企業だった小野薬品はがん領域の創薬経験がなかったこともあり、オプジーボの開発に踏み切るまでには時間もかかった。だが、研究員の熱意や経営判断もあって、実用化に動いたという。

 新薬開発の成功率は、2万~3万分の1とも言われるほど難しい。期間も10年近くかかり、投資は数百億円以上とリスクの多いビジネスだ。オプジーボの開発途中にも苦労は多かった。

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