【検証エコノミー】三越伊勢丹、V字回復も地方店で苦戦 求められる改革のメス (2/3ページ)


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 このため、三越伊勢丹HDは基幹店に経営資源を集中させてテコ入れを図り、日本橋三越本店など2店に約250億円を投じて改装を実施。10月下旬には第1弾として同店の改装部分がオープンした。また、33年度までに基幹店を軸に約1600億円を投資し成長戦略を加速させる考えだ。

 だが、順風満帆にみえる三越伊勢丹HDにとって今後、火種となりそうなのが不振が続く地方店である。

 地方店は三越伊勢丹HD最大の経営課題とされ、29~30年に伊勢丹松戸店(千葉県松戸市)など計3店を閉店。それでも不振は解消されず、4~10月期の売上高は多くの店で前年割れで、広島三越(広島市)は7.2%減、松山三越(松山市)は5.1%減と基幹店とは対照的だ。ただ、杉江氏はV字回復への自信を背景に、閉店には否定的な考えを示していた。

 ところが、三越伊勢丹HDは9月に突如として伊勢丹相模原店(相模原市)など新たに3店を32年3月までに閉めると発表した。これにより、29~32年に計6店が閉鎖されることになる。想定以上の業績悪化が背景にあるようだが、いずれにせよ三越伊勢丹HDの方針が定まり切っていない面が浮き彫りになったといえる。

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