
日産自動車の本社前に集まった報道陣ら=19日午後、横浜市西区【拡大】
日産自動車とフランスの自動車大手ルノー、三菱自動車の会長を兼務するカルロス・ゴーン氏の不正行為が、3社の経営に計り知れない打撃を与えるのは必至だ。「カリスマ経営者」として知られるゴーン氏は、3社をまとめる“扇の要”で、ルノーを通したフランス政府による日産への経営介入にも防波堤としての役割を果たしてきた。日産が解職方針を発表したように、ゴーン氏が3社の役職を離れるのは不可避の情勢。3社連合の“崩壊”や新たな業界再編につながる可能性もある。
「私は18年間、日産の成長と強化に取り組んできた」
6月、横浜市で開催された日産の株主総会で、議長を務めたゴーン氏はこう語っていた。既に社長兼最高経営責任者(CEO)を西川(さいかわ)広人氏に譲り、会長になっていたが、事実上の最高権力者として君臨していた。
1999年にルノーから日産にきたゴーン氏は、工場の閉鎖や人員削減などのコスト削減を断行。必達目標「コミットメント」を掲げ、それを次々と実現しながら経営危機に陥っていた日産を立て直した。ルノーと株式を持ち合ったほか、2016年に不祥事で三菱自動車が窮地に陥ると、すばやく出資を決断して3社連合をつくり、そのCEOに就いた。17年の世界販売は3社の合算でトヨタ自動車を抜き去り、世界2位の企業グループとなった。