■ミラーレス時代の到来で強み生かす
--海外では米中摩擦が激化し、国内では消費税率が引き上げられる
「中国の生産拠点を移す必要が高まるだろう。消費増税が景気や消費意欲にブレーキをかけるのは間違いない。社会保障費を抑えなければ、焼け石に水だ」
--出入国管理法改正についての意見は
「かつてドイツに赴任した際に実感したが、『移民』の増加は社会的コストを膨らませる。移民国家である米国以外、多くの先進国を悩ませている問題だ。人手不足をAI(人工知能)やロボットで解決することも考えないと、日本が日本でなくなってしまう」
--2019年度は中期計画の最終年度だ
「売上高2兆6000億円、営業利益2300億円の目標は確実に達成できるだろう。ヘルスケア分野が伸び、富士ゼロックスの構造改革が進んでいる」
--カメラやレンズ関連の事業が好調だ
「本格的なミラーレス時代が来た。18年3月期は売上高を30%伸ばした。(ニコン、キヤノンの2強が昨年参入したが)今後も十分に稼げるだろう。当社はレンズ、画像センサー、カラーマネジメントを手掛けている。人間は実際の色より強調して覚えるものだが、この『記憶色』を再現できるのは、フィルムを長年手掛けてきた当社の強みだ」