電子マネー普及へ競争激化 消費税増税に伴う景気対策も後押し (1/2ページ)

無人決済システムを導入したJR赤羽駅ホームの店舗=2018年10月、東京都北区
無人決済システムを導入したJR赤羽駅ホームの店舗=2018年10月、東京都北区【拡大】

  • 新銀行設立に向けた提携会見に臨むLINEの出沢剛社長(左)とみずほフィナンシャルグループの岡部俊胤副社長=2018年11月27日、東京都内のホテル

 金融とIT技術が融合した「フィンテック」の競争が今年は一段と激しくなりそうだ。メガバンクを中心に銀行業界で電子マネー活用の動きが本格化するほか、大手コンビニエンスストアといった流通業界にも、省人化・省力化などを狙ったキャッシュレス決済の導入が広がる。消費税増税に伴う景気対策で実施されるキャッシュレス決済へのポイント還元制度も、電子マネー普及の後押しとなりそうだ。

 銀行業界では、三菱UFJ銀行などのメガバンクや地方銀行が、現金を使わないキャッシュレス決済のサービス展開に向けて連携する。スマートフォンを使って店頭で「QRコード」を読み取り、代金を銀行口座から引き落とすサービスを10月から試験的に始め、2020年4月から本格展開する計画だ。キャッシュカードで支払い、口座から即時に引き落とされる「デビットカード」の既存システムを活用。店舗側が払う手数料を1%台とクレジットカードなどと比べ低めに設定し、高い信用力を背景に普及を狙う。

 さらに、みずほフィナンシャルグループ(FG)は、新たな電子マネーを今春にも発行することを検討しているほか、無料通信アプリを手掛けるLINE(ライン)と共同出資で準備会社を設立し、関係当局の許認可などを前提に20年の新銀行開業を目指す。LINEは中国の騰訊控股(テンセント)、韓国のネイバーともスマートフォンを使った決済サービスで提携し、フィンテック事業を強化する。

 一方、大手コンビニではファミリーマートが7月にスマホのアプリを使った独自の電子決済サービス「ファミペイ」を全国約1万7000店で一斉に始める予定。自前の決済サービスを導入することで購買行動に関するビッグデータを得て、商品や店舗開発に生かしたい考えだ。

 また、ローソンは消費税率が引き上げられる10月までに、スマホ決済「ローソンスマホペイ」の対応店舗を大幅に増やす方針のほか、最大手のセブン-イレブン・ジャパンも、8月までに独自のスマホ決済を導入する計画で、LINEや楽天などIT企業が主導していたサービスの競争が一段と激しくなりそうだ。

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