【パナ100年・「みせる」スポーツ(下)】競技、観戦…映像解析が変える (2/3ページ)


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 審判の判定にも

 審判の公平性の向上、プレーの技術改善にも活用され始めている。球技のライン判定は当たり前だ。

 昨年6月のサッカーワールドカップ(W杯)ロシア大会では、ブラジルのスター選手、ネイマールがファウルをアピールしようと、大げさに転ぶ場面が話題になり、それをまねた動画が海外で流行した。

 その映像を映し出したのは、今大会に導入されたVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)だ。チェコ企業が手がけるシステムで、最大16台のカメラ映像を1台の端末で管理し、素早く判定に役立てる。

 日本で同システムを販売するエヌジーシー(東京)の担当課長、川上亮は「複数の映像をさばくことは本来、職人技が求められた作業だったが、1台で完結できる」と説明した。

 巨大市場にらみ

 パナソニックなど各社が関心を寄せるのはスポーツ産業の成長性だ。2025年に政府は市場規模を15兆円超に成長させる目標を掲げているが、なかでもIT技術を活用する分野で1兆1千億円市場を生み出そうとしている。

普及に向けた課題も