--今後の展望を
「事業領域の枠の中で、より今の商品を成長させていくとともに、別の領域を立ち上げていくことを常に考えている。『レコティオ』がそう。紙を使って処理していく商品から、紙を再生していく環境に関わる商品になった。私たちの技術があれば、事務機器以外でも貢献できる商品は作れると思っている」
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【プロフィル】池田弘樹
いけだ・ひろき 福井大院工学研究科を修了し、デュプロ製造(現デュプロ)に入社。後に同グループのデュプロ精工に移り、事務用機器の電気関係の開発を担当。常務を経て、1998年から現職。64歳。和歌山県出身。
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≪イチ押し!≫
「レコティオ」 オフィスで古紙再生
小型製紙機「レコティオ」は、通常は大型の製紙工場やリサイクル工場が行っている古紙のリサイクルを、オフィスで可能にした小型サイズの製紙機。
2017年に発売した2代目は、初代よりもサイズやコストを3分の2に抑えた。
一定量以上の古紙をまとめて入れると、繊維段階まで溶解させる一方、印字成分などの不純物を取り除き、白い再生紙がA4サイズに裁断されて仕上がる仕組み。厚みが調整できるので、普通紙や厚紙にもなる。
裁断した紙切れも再生紙向けに活用できる。製紙工程や物流過程の二酸化炭素排出量を大幅に低減できるほか、溶解から再生まで1台で可能になるため、機密文書が外部に流出する恐れもなく、機密保持対策にも適している。