【道標】岐路に立つローカル鉄道運営 政策で利用者増、広域連携模索 (1/2ページ)


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 ローカル鉄道の運営が岐路に立たされている。人口減やマイカー利用の増加で乗客が減少、黒字確保が困難なためだが、鉄道は環境への負荷が小さく都市再生にも有効で公益的価値は大きい。政策次第では利用者増が期待できるため、国や自治体による公費投入を含め、鉄道事業者、地元住民など幅広い連携により存続を模索する必要がある。

 JR北海道は、約半分の営業路線(1200キロ)について自社単独での維持が困難と公表、低収益路線はバス転換の方向で地元自治体と協議を進めている。広島県と島根県を結んでいたJR西日本の三江線は2018年3月、100キロを超える本州の路線としては初めて廃線となった。

 低収益の鉄道は全国に散在しており、沿線住民の利用のみを想定していては赤字の拡大は避けられない。民間事業者のJR各社にとって、今後増大が予想される既存鉄道インフラの維持管理費の捻出は困難となる。

 一方、地方には訪日外国人客に支えられている路線もある。札幌から旭川方面に向かう特急列車は、流氷やラベンダーなどの観光シーズンには乗客の8割から9割が外国人客となるほどだ。

 岡山県の宇野駅は宇高連絡船が廃止され、利用客数が漸減傾向にあった。しかし近年は文化芸術によるブランド化に成功した香川県・直島をはじめ、瀬戸内海の島々へ渡る外国人観光客により客数が増加した。宇野線は日中も時間帯によっては、2両のワンマン運行列車がさながら首都圏のラッシュアワーの様相を呈する。

 追い風は外国人観光客の増加だけでなく、公益的観点から鉄道を見直す動きだ。

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