【東京商工リサーチ特別レポート】企業の不適切会計が急増中 今後も悪化するこれだけの理由 (3/3ページ)

 2018年1月、不適切会計を開示した愛知県三河地域を地盤とする中堅食品スーパーのドミー(愛知県岡崎市、元名証2部)は監査法人より、仕入先からのリベートや協賛金を不適切に傾斜配賦していた不正会計の疑いの指摘を受けた。その後、第三者委員会の調査でも全容が判明せず、2018年第2四半期(2017年6~11月期)報告書が提出できず、3月27日上場廃止に追い込まれた。

 また、ディー・エル・イー(東京都千代田区、東証1部)も不適切会計処理に関する決算開示に問題があるとして東証から上場契約違約金の徴求を受けた。

 こうした企業の相次ぐ不祥事で、公認会計士の職業倫理に関する規則が2019年4月から厳格化される。会計士は監査を請負う企業で違法行為を発見した場合、監督官庁などへの通報義務が課せられる。企業側は、会計士との適切な距離感を保つと同時に、会計倫理の向上が一層求められることになる。

 ビジネスのグローバル化で事業規模が拡大し、海外子会社との取引に伴う不適切会計も増加傾向にある。一方、売上達成に対する過度なプレッシャーで、不正会計に陥る企業、担当者も後を絶たない。コーポレートガバナンスやコンプライアンスへの意識向上だけでなく、不適切会計を生じさせないためには社員の働きやすい環境づくり、風通しの良い組織への整備も急務になっている。

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