スポーツi.

学校教育のスポーツに「指導者エゴ」はないか (3/3ページ)

今昌司

 特に、勝利至上主義は、生徒や学生に対する支配力を持つ大人の責任によって植え付けられるものであり、子供たちが勝つことを望んでいるとしても、それが全てではないこと、それだけがスポーツの価値ではないことを、教え導くのが真の指導者としての力ではないだろうか。

 スポーツの価値とは競うことの楽しさだと思う。競争には勝ちもあり、負けもある。そのどちらも許容できるからこそ、スポーツには楽しさが生まれる。強くなるため、強さを持続するために留学生の力が必要ならば、その指導者たちは、彼ら留学生に対して、その力の対価として何を教え導けるのか。それこそが、指導者としての力量そのものではないだろうか。

【プロフィル】今昌司

 こん・まさし 専修大法卒。広告会社各社で営業やスポーツ事業を担当。伊藤忠商事、ナイキジャパンを経て、2002年からフリーランスで国際スポーツ大会の運営計画設計、運営実務のほか、スポーツマーケティング企画業に従事。16年から亜細亜大経営学部ホスピタリティ・マネジメント学科非常勤講師も務める。

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