静岡発 輝く

タケ・サイト CNF配合、環境にやさしい生コン先行剤 (1/5ページ)

 植物由来で環境にやさしく、軽くて強度と粘度が高いセルロースナノファイバー(CNF)は、“次世代の新素材”として大手メーカーが研究にしのぎを削っている。この新素材を使って、コンクリートを大量打設する工事現場に欠かせない建築材料「生コンクリート圧送用先行剤」を独自開発したのが、静岡市の化学製品メーカー「タケ・サイト」だ。近年急速に普及し、さまざまな分野への活用が進むCNFだが、建築材料として実用化したのは同社が初めて。小さな会社のオリジナル商品ながら、経済産業省の標準化案件として採択されるなど、業界の注目を集めている。

 偶然の発見

 CNFの特長の一つに、静置状態では粘度が高いが、力を加えると極端に粘度が低下し、流動しやすくなる独特の性質がある。建設現場でコンクリートポンプ車の配管に事前投入して詰まりを防ぐ「圧送用先行剤」の開発を進めていた同社の武田雅成社長が、CNFに目を付けたのは偶然だった。

 使いやすい素材はないかと国内外の大学や企業のホームページを閲覧しているうちに、製薬会社のPR動画に行き当たった。力を加えれば流動し、放置すればそのままの形状を保持するCNFの動画を見て「これだ」と直感した。CNFを配合することで、配管への流し込み作業が容易で、いったん投入すれば配管内でそのままの形状を保持する理想的な先行剤が完成した。

 そのほか、同社製品には環境負荷が少ないという大きなメリットがある。生コン工場から排出される産業廃棄物から石灰をリサイクルする特許技術を持つ同社では、先行剤の主原料としてリサイクル石灰を利用しており、山を削って採取する石灰は使わない。

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