駅の売店が無人に! クリーニングやタクシーも…切り札なるか「AI活用」 (3/3ページ)

AI無人店舗について説明するサインポストの波川敏也さん=平成30年11月、東京都北区のJR赤羽駅(松崎翼撮影)
AI無人店舗について説明するサインポストの波川敏也さん=平成30年11月、東京都北区のJR赤羽駅(松崎翼撮影)【拡大】

  • JR赤羽駅に設置されたAI無人店舗。商品を手に取り出口付近でICカードをかざすと会計ができる=平成30年11月、東京都北区(松崎翼撮影)

 このほか東京都内では、タクシー大手の日の丸交通などが昨年8、9月、AIなどを活用した自動運転タクシーの実証実験を実施。タクシーが自動運転で公道を営業走行するのは世界初で、32年をめどに無人の完全自動運転での商用化を目指している。

 メリット大きく

 人口減少に伴う人手不足への対応は、業界を問わず喫緊の課題だ。

 国立社会保障・人口問題研究所によると、経済活動の中核を担う生産年齢人口(15~64歳)は、29年10月1日時点で7596万人とピーク時(7年)に比べて13%減少。これが77年には4529万人まで減ると推測されている。

 労働市場に詳しい第一生命経済研究所の星野卓也氏は、「客をカメラで監視するプライバシーの問題や、雇用を大切にする日本企業の文化などAI採用のハードルは高いが、生産性向上やコストカットのメリットがあり、徐々に普及するだろう」とみている。

 ■人工知能(AI) 人間の脳が行っている知的作業をコンピューターが代替する技術・システムの総称。コンピューターの容量や処理速度が飛躍的に向上し、コンピューター自身が複雑な学習を行う「ディープラーニング(深層学習)」という手法が開発されたことで、さまざまな分野で活用が始まっている。