他社連携技術が宇宙へ
熊谷組、住友林業、光洋機械産業、加藤製作所で進めている林業機械システムの自動化研究は、急峻(きゅうしゅん)な山林と麓の間に仮設のワイヤロープを張り、切り出した木材を安全につるして集積所に運搬する「架線集材」を無人で運用するのが目標。この研究に注目したのが宇宙航空研究開発機構(JAXA)。将来的に月面での施設建設で活用する狙いがあり、今年1月末、4社はJAXAと共同研究契約を締結した。熊谷組では「林業と宇宙探査に共通する課題解決に取り組みたい」と意気込んでいる。
多様化する開発領域
熊谷組の開発力は、既存の工事領域にとどまらない。2017年9月に開発したのが自立歩行支援器「フローラ・テンダー」。電動モーターやばねによる介助で、足の不自由な高齢者や障害者の立ち座りを補助し、転倒なども防止する。在宅での自立生活支援を念頭に開発を着手したが、まずは介護者のいる環境での使用を先行させる。現在、市場投入に向け各種試験を続行中。「立って歩いて座る」という一連の動作は重要な歩行訓練だけに、介助者に気兼ねなくリハビリに取り組めるフローラ・テンダーの早期実用化を望む声は多いようだ。
CSRで世の中に貢献
熊谷組では国内外で各種の社会貢献活動に尽力している。とくに海外現場の周辺地域で校舎建設を行う社会貢献活動を「KUMAGAI STAR PROJECT」と名付け、認定NPO法人ブリッジエーシアジャパン(BAJ)と共同で展開している。2016年2月には、ミャンマーのタウングー市のティラン小中学校の校舎を建設した。2018年5月には第2弾としてヤンゴン近郊でもテピュチャウン小中学校の校舎が完成した。2018年1月には校庭の壁に子供たちと絵を描くウォールアートイベントを開催した。
日本国内では、本社に隣接する新宿区立津久戸小学校と環境学習に取り組んだ。熊谷組の社員が先生となり「もったいない!」をテーマに各児童にマイエコバッグを作成するなどの体験学習を行ったという。今後も地域に根差した活動として地道に取り組んでいく考えだ。