≪焦点≫
■技術で点字ブロックをアップデート
PLAYERSは、日本で生まれ国際規格となった点字ブロックに着目し、「&HAND」の新たな展開に乗り出す。
視覚障害者の外出支援のインフラとして定着している点字ブロック。しかし、視覚障害者からは「点字ブロックだけでは目的地にたどり着けない」「自転車などで点字ブロックが遮られている」などの声があり、社会インフラとして十分に機能できていない面もある。
新しい仕組み「VIBLO(ヴィブロ) by &HAND」は、発信器を内蔵した点字ブロック、スマートスピーカー、ワイヤレスイヤホンなどを活用し、視覚障害者の移動を「声」で支援する。
利用者がスマートスピーカーで目的地を設定すると、ルート上にあるVIBLOブロックが設定される。ブロックに近づくと、「ここは○○駅の出口です」「交通量の多い信号です。お気をつけください」などの情報を音声で案内する。
PLAYERSは、VIBLOを来年の東京五輪・パラリンピックや25年大阪万博で活用したいと考えている。3月には、JR西日本が23年春に開業予定の「(仮称)うめきた(大阪)地下駅」のサービスアイデア公募で、VIBLOが優秀賞に選ばれ、これから実証実験が始まる。将来的には視覚障害者がVIBLOを活用して、駅構内に不慣れな訪日外国人らを手助けする、といったサービスにつなげたい考えだ。
瀧澤啓太さんは「&HANDのビジョン、やさしさからやさしさが生まれる社会の実現に向け、活動していきたい」と話している。
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■一般社団法人PLAYERS
【設立】2017年11月
【代表理事】池之上智子
【目的】社会のさまざまな問題に対し、問題解決ならびに価値創出を行い、より良い社会の形成に寄与する