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アサヒ、ビール首位も吹く逆風 飲食店消費が過半のスーパードライじり貧に (2/3ページ)

 1987年に誕生したスーパードライで、下落し続けていたアサヒの市場シェアは急上昇に転じた。キリンの「ラガービール」のような苦みのあるビールではない、辛口という日本初の提案と強固な営業力で、飲食店から家庭の食卓まで“銀色”に塗り替えた。2001年、アサヒはビール類市場でキリンを追い抜き首位となった。

 対するキリンは低価格の第3のビール「のどごし〈生〉」の成長で09年に首位を一度は奪還。だが、アサヒも第3のビール「クリアアサヒ」などで対抗し10年以降は首位に立ち続ける。

 1985年規模まで縮小

 足元では、キリンが昨年3月に発売した第3のビール「本麒麟」で巻き返し中だ。今年1~4月のビール類販売数量の前年同期比の伸び率は、市場の伸び以上のプラスをたたきだし、首位に立った。

 もっとも、長期的にみれば、人口増と女性の飲用機会増で拡大したビールは、食の多様化に伴うワインや焼酎、ハイボールなど他の酒類の振興で縮小に転換。発泡酒、第3のビールを含めたビール類市場は昨年まで14年連続の右肩下がりで、スーパードライ登場前夜の1985年と同程度まで縮小している。

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