リーダーの視点 鶴田東洋彦が聞く

パソナグループ(2-2)農業で食の危機訴え (4/4ページ)

 --本社ビルの玄関をくぐると飛行機のプロペラのオブジェやエンジンを使ったガラステーブルなどが目に飛び込んでくる

 「コンクリートジャングルの地にたつ本社ビルの玄関に、何を置いているかが大切だ。ビルの中も開放的にしており、社員だけでなく来訪者にも憩いを与え、自宅感覚で気軽に過ごしてほしい。エレベーターホールは障害がある社員が描いた絵で彩られている。コンセプトもフロアごとに違う。絵を描くことを業務とするアーティスト社員の作品だ」

 --今の日本についてどう考えているか

 「今の若い世代をみていると我慢、辛抱が足りないと感じる人が多い。秩序や礼儀、作法もなくなった。昔は社会全体で子供を育ててきた。きちっとした社会に作り直す必要がある。私が好きな言葉で、友人から教わったものだが、『欲はわが身を滅ぼす、財は子孫を滅ぼす、政は(間違えると)民を滅ぼす、教育は(間違えると)国家を滅ぼす』がある。今も常に自分に言い聞かせている。社会のあり方を見直す上で大切な言葉だ」

【プロフィル】南部靖之

 なんぶ・やすゆき 関西大学工学部卒。大学卒業直前の1976年2月テンポラリーセンター(現パソナグループ)設立、人材派遣事業を開始。2007年代表取締役グループ代表兼社長。67歳。神戸市出身。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus