教室7 寺子屋宿泊
江戸時代、お寺は読み書きそろばんを学ぶ学問施設「寺子屋」としての役割も担っていた。現代では、学校にその役目を取って代わられたが、夏休みなどにお寺に宿泊し、仏教を学べる宿泊型の寺子屋を開いているお寺もたくさんある。
子供向けのものが多いが、子供を預けた保護者が子供を通じて仏教に感化されるきっかけを得ることもあるようだ。
熊本県玉名市の真言律宗蓮華院誕生寺では、毎夏3泊4日の「一休さん修行会」を開催。参加資格は小学4年生から中学3年生まで。毎年60人余りが参加する。
「親御さんやおじいさんやおばあさんからは、『いただきます、ごちそうさまの意味を理解し、きちんとできるようになった』『般若心経を読めるようになった』『仏壇でお勤めをするようになった』と驚きの声をよく聞く。帰宅後、親御さんが子供からお経を学ぶ逆転現象も起きていて、面白い」(川原光祐宗務長)
お子さんやお孫さんをお寺に預けてみると、思わぬかたちで立派になって帰ってくるかも?(『終活読本ソナエ』2019年夏号から、随時掲載)