リーダーの視点 鶴田東洋彦が聞く

(2-1)global bridge HOLDINGS・貞松成社長CEO (1/3ページ)

 待機児童と保育士不足解消に挑む

 保育と介護の2事業を主軸に展開する「global bridge HOLDINGS」(東京都墨田区)が福祉業界に新風を吹き込んでいる。福祉の質を高めるため、保育士らの負担を軽減するロボットの導入などICT(情報通信技術)を活用して働き方改革を推進。空いた時間を専門知識や技能の向上に使うだけでなく、園児らと笑顔で接する時間を増やしたり、保護者らとのコミュニケーションの充実に当てたりして信頼を高めている。貞松成社長CEO(最高経営責任者)は「強みはテクノロジー。前例がないなら自分で創る」と強調、待機児童の解消と人材不足という課題の解決に挑む。

 認可のみにこだわり

 --事業内容は

 「直営福祉事業として、保育事業で認可保育所(園)『あい・あい保育園』(74カ所)、障害児保育事業で『にじ』(14カ所)、介護事業で『やすらぎ』(2棟)を東京都、千葉県、神奈川県、大阪府で展開している。これらを支えるソーシャルソリューション事業としてICTやAI(人工知能)といった事業に取り組んでいる。われわれの特徴として『選択と集中によるドミナント戦略』『認可保育園のみ運営』『採用と教育に注力』『ICT技術の積極活用』『直営園での実証実験後にリリース』の5つが上げられる」

 --事業の進捗(しんちょく)状況は

 「2007年に会社を設立し、17年の東京プロマーケットを経て19年12月に東証マザーズ市場に変更。売り上げは設立時の700万円から19年12月期に59億円に拡大。20年12月期は85億円、来期は100億円を見込む。この間に保育園の定員は3000人まで増え、(子供を保育園に入れられず)働きたいけど働けなかった母親をそれだけ減らすことができた。ただビジョンの進捗状況は5~10%だ。待機児童が減っていないからで、力不足といえる。保育園の設置には土地と人が必要だが、見つからない。保育、介護、ICTの会社を傘下に持つので、それぞれの経営資源を融合させ、待機児童の解消に貢献したい」

 --認可保育園のみの運営にこだわる理由は

 「同業他社は認可外や事業所内も手掛けているが、認可のみはわれわれだけ。商圏を確保でき集客が不要なうえ、運営補助金が多く、不良債権が発生しないからだ。それだけハードルも高く、施設は広さを求められる。われわれは一定のサービスの質を担保するため保育士比率100%を維持している。新卒採用力は日本トップクラスで、昨年4月には113人が入社した。今年4月は175人、来年4月は220人を予定しており、それだけ認可保育園を新たに設置できることになる」

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus