--教育制度は
「マネジメント力や専門性の継続的な向上を目的に独自のライセンス制度『PIQ(Progress in Quality)』を導入している。面接を経て採用しても一緒に働いてみないと採用基準や相性が合うか分からない。担保は学歴と資格だが、保育士、介護士とも専門職なので学歴は問わず、専門学校などを卒業すれば国家試験を受けなくても資格を取得できる。質を担保できるものがないので、知識と技術を求める社内試験を設けた。資格の取得だけでなく更新(2年)も必要で、園長への道が開かれていく。内容はプレゼンテーション力、コミュニケーション力、数値・係数管理力の試験と、役職者との面接。学会への査読付論文の提出も義務付けられている。重要な課題を問いかけ、答えられる人は仕事もできる。保育園の運営状態も良くなり、クレームも減っている」
人口集中エリア強化
--今後の展開は
「人口集中エリアを強化するドミナント戦略に引き続き注力し進出地域ではシェアを取る。千葉県は優位性があり、設置に必要な土地と人に関しての情報が黙っていても入ってくる。待機児童が最も多い東京で保育園を増やしていく。大阪も大手が参入しておらずシェアを奪う」
「同業他社が手掛けない保育と介護の融合施設も増やしていく。施設を設ける土地がないなか、同じ面積でも保育と介護の両方で収益を上げられる。しかも事務所や調理室などは共有化できるので1カ所で済み、初期投資を抑えられる。保育園と介護施設を一緒にすると、私の感覚だが、高齢者は子供と毎日会えるので元気になり、認知症の進行も抑えられる。子供も高齢者と関わると発語が早く語彙量も増える。世代間交流を促すことで子供も高齢者も保育士・介護士もみな、ウィンウィンの関係を築ける。300坪超の土地を確保できれば積極的に融合形態で進出し、この前例を創っていく」
--強みとするテクノロジーをどう生かす
「ビーボの普及に努める。現在は9台を保育園に配置しているが、子供の安全が求められる中にあって朝から晩まで働いても齟齬(そご)は起きていないし、事故は発生していない。安全への蓋然性・信頼性は確実に高まっている。直営保育園で実証して実験後にリリースできるという強みも生かせる。年内に100台を生産し、秋口には直営園に50台を配置、残り50台を販売に回す。人手不足に悩む地方の保育園でビーボに働いてほしいので、自治体を巻き込んで積極的に売り込んでいく。10年後の30年には売り上げ1000億円を目指しているが、保育と介護など施設事業で500億円を稼ぎ、残り500億円をビーボやセンサーなどテクノロジーで賄う考えだ。輸出も視野に入れている」
【プロフィル】貞松成
さだまつ・じょう 早稲田大大学院政治学研究科修了。2004年居酒屋チェーン入社。07年global bridge(現global bridge HOLDINGS)を設立し社長。38歳。長崎県出身。