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スパコン「富岳」米中に圧勝、性能差最大5.5倍 開発競争は厳しく

 スーパーコンピューターの計算性能を競う世界ランキングが28日発表され、理化学研究所が運用する「富岳」は、4つの部門で、2位のスパコンに最大で5・5倍の性能差をつけて首位の座を守った。

 富岳を運用する理化学研究所によると、総合的な計算性能を測る「TOP500」における計算速度は1秒間に44京2010兆回(京は1兆の1万倍)。2位の米国のスパコン「サミット」の14京8600兆回の約3倍という性能差をみせつけた。(【世界初の3期連続4冠】スパコン「富岳」、性能ランキングで)

 より実用的な計算性能を測る「HPCG」と人工知能(AI)開発での処理性能の指標「HPL-AI」も、2位のサミットにそれぞれ約5・5倍、約1・7倍の差。ビッグデータの解析性能を示す「Graph500」の2位は、中国の「神威太湖之光」で、富岳との性能差は約4・3倍にもなった。(【短時間の会話でもリスク急上昇】新型コロナ変異株、スパコン富岳が分析)

 これらのランキングの首位を争うスパコンの顔ぶれは前回と変わらず、米国、中国に「圧勝」した形だ。しかしスパコンの開発競争では、米中が火花を散らしており、富岳がいつまで首位を保てるかは不透明だ。

 米中を含め、各国は1秒間に100京回以上の計算ができる「エクサ級スパコン」(エクサは1兆の100万倍)を次の目標と定めて開発を活発化。年内にも富岳を凌駕(りょうが)するスパコンが登場する可能性がある。(【細胞に結びつく力が強い】新型コロナウイルス変異株、スパコン「富岳」が分析)

 米国は今年以降に複数台のエクサ級を導入する計画。中国国営新華社通信によると、中国もエクサ級開発の計画が少なくとも3つあることを示唆している。開発競争が激化する中、日本も富岳の「次」を早急に検討、決定する時期にきているといえる。(松田麻希)

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