福岡、松山でも地盤改良工事データ改竄 羽田滑走路改竄の東亜建設工業

 
空港施設工事のデータ改ざんについての会見で頭を下げる東亜建設工業の(手前から)高瀬和彦・土木事業本部土木部長、末冨龍副社長、松尾正臣社長、池田正人専務、守分敦郎常務=13日午後、東京都千代田区(福島範和撮影)

 中堅ゼネコン「東亜建設工業」(東京)が羽田空港C滑走路の地盤改良工事でデータを改竄(かいざん)していた問題で、同社は13日、福岡空港など3空港の4工事でも施工不良があったことを国土交通省に報告した。通常の運用には問題はないが、国交省は同日、同社が過去10年間に国から受注した全ての同種の工事について改竄の有無を報告するよう指示した。

 同社によると、新たに不正が見つかったのは、羽田空港H誘導路(平成25年度)▽福岡空港滑走路2件(26、27年度)▽松山空港誘導路(26年度)-の計4工事。このうち、福岡の1件は施工中だったが、中断した。

 いずれも、羽田空港C滑走路の工事と同様に地震時に地盤の液状化を防ぐ耐震化工事。施工地点の真上や脇から穴を掘って薬液の注入を行う「バルーングラウト工法」とよばれる工法が採用されていた。

 工事の途中で薬液が地表に染み出したり地表が隆起したりしたため、計画通りの工事をできず、羽田では計画の約45%、福岡では約43~38%、松山では約52%しか薬液を注入できなかった。しかし、同社は薬液の注入量や施工後の地盤強度などを偽装し、完成したものとして国交省に報告した。

 いずれも、実施した支店の幹部と本社の開発グループの社員が不正を把握していた。共同企業体を組んだ企業は関与していないという。

 同社は、国から受注した港湾の同種の地盤改良工事14件について施工不良などの有無を確認し、20日までに国交省に報告する。民間工事も26件あるという。

 同社の松尾正臣社長は13日、記者会見で「極めて重大な事態。未然に防げず申し訳ない」と謝罪。今月末で社長を退任することを明らかにした。