中国競泳の18歳女子選手がドーピング違反確定 五輪参加資格を取り消し

リオ五輪
リオ五輪競泳女子100メートルバタフライ、18歳の陳欣怡選手(AP)

 中国国営新華社通信によると、スポーツ仲裁裁判所(CAS)は18日、ドーピング検査で陽性反応を示したリオデジャネイロ五輪競泳女子100メートルバタフライ4位の陳欣怡選手(18)=中国=の五輪参加資格を取り消す決定を下した。五輪以外に関する処分は国際水連(FINA)が決定する。

 陳は7日に行われたドーピング検査で、禁止薬物の利尿剤「ヒドロクロロチアジド」の陽性反応を示した。ヒドロクロロチアジドは、運動能力を向上させる薬物の存在を隠す「マスキング剤」として使用できる。

 中国水泳協会は異議を唱えず、「処分を尊重し、ドーピング事件についてさらに調査し、法規に基づいて処理する」としている。

 中国選手団も声明を出し、「中国の反ドーピング活動は大きな進歩を遂げ、高い評価を得ている」「たとえ金メダルを取れなくとも、ドーピングは行わない」などと、中国オリンピック委員会の努力ばかりを強調した。中国選手団の声明全文は以下の通り。

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 中国選手団は8月18日、CASから正式に、我が国の競泳選手、陳欣怡が8月7日のドーピング検査でヒドロクロロチアジドに陽性反応を示したことが、規則に違反していることを確認し、リオ五輪の参加資格を取り消す、との決定を受け取った。

 中国選手団は決定について、とても遺憾に感じている。CASの処罰に服従する。今回の事件を重視し、中国水泳協会の責任で、全面的な調査を行い、できだけ早く事実を明らかにし、真相を解明する。事実、真相に従い、法に基づいて関係者を厳正に処罰する。

 中国オリンピック委員会(COC)は長らく、反ドーピング運動を重視し、一貫して禁止の厳命、厳格な検査、厳粛な処理という反ドーピングの「3厳」方針を堅持し、ドーピングに対する「ゼロ容認」を続けてきた。

 リオ五輪に参加するにあたっての目標は、好成績と精神文明という、2つの豊かさを勝ち取ることだった。選手団はクリーンな状態での参加、スポーツの純潔の維持、公平な競争という五輪精神を堅持し、たとえ金メダルを獲得できないとしても、ドーピングを行わないという根本的な理念を守る。

 このために、選手団はすべての選手・スタッフを対象に厳格な反ドーピング教育を実施して、参加資格を認める制度を導入した。その試験に合格してはじめて、五輪参加の承諾証にサインして出場できる。これによって、選手がドーピング防止を自覚する意識と能力を向上させた。

 同時に「世界反ドーピング条例」と中国のドーピングに関する法規に厳格に照らし合わせて、ドーピング検査の能力を向上し続けている。中国でのドーピング検査は毎年1万5000件を超えている。検査数を増やすと同時に、検査の質と効果も上げ続けている。

 そして、違法なドーピング行為に有効な打撃を与えてきた結果、中国選手の陽性率は近年、0・2%前後を維持している。これは国際的な陽性率を下回っている。

 明らかになったドーピングに対しては、一様に法に基づいて厳粛に処理している。長年にわたる努力によって、我が国の反ドーピング活動は極めて大きな進歩を遂げ、国際的な反ドーピング組織と国際スポーツ界から高い評価を得ている。

 われわれは反ドーピングの分野で多くのことを行い、いくつかの成果を上げてはいる。しかし、それでもリオ五輪で陳欣怡のドーピング陽性事件が発生した。このことはわれわれの反ドーピング活動に改めて警鐘を鳴らすものだ。

 今回の事件は、反ドーピング活動が長期にわたり、複雑で困難であることを示している。われわれはいかなるドーピング違反の発生も予防する。断固としてドーピングに関する違法行為に打撃を与え、選手の心身の健康と合法な権利を守る。公平、公正な五輪精神を守る。(五輪取材班)