◆広がる「共鳴」
ネット書店最大手のアマゾンでは、発売後数日でレビューが100を超えた。過去の村上作品を読み込んだ人による長文のものが多い。あるユーザーは作品群に「孤独の影」を指摘して「新作が出るたびに大きな話題になって膨大な数が売れるようなものではない」と書く。あるユーザーは「思わせぶりが上手(うま)くて感傷的なだけ」と突き放す。
レビューの多さについてはこんな指摘もある。「村上春樹の新刊が『速攻で買って読んで最速レビュー書くぜ』的な、何というかファミコン時代のドラクエみたいな感じになってる気がする。SNSの普及で『話題になってるものに言及したい』という欲求が強まるので、何でも一番人気のものの爆発力がすごい」(ツイッターから)