3Dプリンターで作製された頭蓋骨モデル。あご(白色部分)は、後からはめ込んだ人工骨という想定=東京都文京区の東京大学医学部付属病院(荻窪佳撮影)【拡大】
近年、3Dプリンターは医療分野での活用が進み、肝臓などの臓器モデルは手術の訓練に役立てられている。ただ、手足などの人工骨はセラミック製の方が安価で普及も進む。
調査会社のシード・プランニングによると、24年の3Dプリンターの国内市場は93億円だったが、28年には155億円に成長する見通しで、安倍晋三政権の成長戦略でも投資支援対象に掲げられた。
高戸教授は、顔よりもさらに複雑な形をした耳などの軟骨についても3Dプリンターでの作製に挑戦中。「今後、日本医療の常識を抜本的に変える事例が増えていく」と意気込む。
3Dプリンター データを取り込むだけで、立体物を簡単に再現できる装置。自動車部品やマンションの模型、人体などあらゆる複雑な形をも再現でき、企業では試作品工程での採用が進む。従来の金型より作業工程を大幅に簡素化できるのが特徴。今年2月に、オバマ米大統領が3Dプリンターを活用した政策を発表したことで企業だけでなく、医療分野での利用も拡大している。(板東和正)