7割を超える保線担当部署でのレール検査データの改竄(かいざん)や270カ所のレール異常放置が明らかになり、75人が処分されたJR北海道。社内調査や国土交通省の特別保安監査の結果では、要員不足に伴う業務効率の低下や現場に対する本社の関心の薄さなどが問題の背景として指摘されたが、国会で度々追及された労使間のなれ合いに関する部分はなく、関係者から不満も漏れる。21日の公表から28日で1週間。組織の根幹に触れないまま出された事業改善命令などに波紋が広がる。
JR北海道は21日、44ある保線担当部署のうち33部署で改竄が行われていたとする社内調査結果を発表。長年のレール異常放置の隠蔽(いんぺい)目的や前任者からの引き継ぎなどが動機とされ、安全軽視の根深い体質があらためて浮き彫りになった。
JR北海道や特別保安監査を行った国交省は、背景の一つとして、合理化によるベテラン社員の減少で技術伝承が不十分になっていた点を指摘。若手が多い現場での作業効率の低下で、補修の遅れや後回しが常態化し、補修の必要がないよう検査データを基準内に改竄する素地が醸成されていったとみられる。
また現場実態に関心が薄い本社の姿勢も問題視した。
増員要求など現場の声が反映されない硬直化した予算編成や業務方針は、現場での意欲低下に作用したとしている。ただ、改竄には「根深いものがある」(国交省)としている。