雪の重みで骨組みが折れ曲がり、倒壊したイチゴ栽培用のビニールハウス=19日、埼玉県横瀬町の小松沢レジャー農園(佐藤祐介撮影)【拡大】
2週連続の記録的な大雪の影響による農産物関連の被害が、少なくとも9県で約250億円に上ることが19日、産経新聞のまとめで分かった。被害額を出していない8都道県でも被害が確認されており、被害総額は大幅に増える見通し。
19日現在で被害が目立つのが、群馬県で139億7千万円(推計)。主力のキュウリやトマトを中心に広範囲で被害が出た。栃木県では農業施設やイチゴなどの被害が少なくとも70億1千万円に上るとしている。
総務省消防庁によると、大雪の影響による死者は8県で20人となり、けが人は471人に上った。住宅被害は337棟という。
産経新聞の19日午後6時までのまとめでは、7都県(36市町村)で2400人以上の孤立状態が続いている。自衛隊や自治体は孤立状態になっている山梨県などの住民のため、食料や燃料、薬品といった物資をヘリコプターで搬送した。山梨県笛吹市では脳梗塞患者の薬が18日で切れたことから、食料と合わせて19日午後に空輸した。
山梨、長野両県などで運休が続いていたJR中央線は19日、5日ぶりに始発から東京-松本間の全線で運転を再開した。